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結婚相談所のクーリング・オフ「8日」はいつから数えるのか ── 各社の書き方がそろっていません

公開 2026-09-03/更新 2026-09-03

結婚相談所に入会して、数日で「やめたい」と思ったとき。 8日以内なら無条件で全額返してもらえます。 特定商取引法48条のクーリング・オフです。

問題は「8日をいつから数えるのか」です。 ここが1日ずれると、間に合ったはずの解約が間に合わなくなります。 そして各社の書き方を並べてみると、この起算点の表記がそろっていません。

法律が定めている起算点は「書面を受け取った日」

特定商取引法48条は、クーリング・オフの期間を 「概要書面または契約書面を受領した日から起算して8日」と定めています。 契約した日ではありません。書面を受け取った日です。

通常は契約したその場で書面を受け取るので、両者は一致します。 しかし書面の交付が後日になった場合、法律上の8日はその受領日から数え始めます。 この場合、「契約日から8日」で数えると期間を短く見積もることになります。

出典:消費者庁「特定商取引法ガイド/特定継続的役務提供」https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/continuousservices/

各社の書き方を並べてみました

サービス起算点の分類公式ページの記載
オーネット 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 8日間
IBJメンバーズ 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 8日
パートナーエージェント 記載を確認できず 記載を確認できず
ツヴァイ 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 8営業日(起算点は「入会契約成立の日(契約者が契約書面を受領した日)」と記載)
サンマリエ 記載を確認できず 記載を確認できず
誠心 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 8日間
マリックス 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 8日間
クラブ・マリッジ 入会日・入会契約日(書面の受領日ではない) 8日間
ムスベル 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 通常コース8日/プラスコース14日(起算点は「契約書面受領日を含め」と記載)
茜会 日数・起算点の記載を確認できず(申し出窓口のみ明記) 記載を確認できず
ノッツェ 入会日・入会契約日(書面の受領日ではない) 8日(起算点は「入会契約日」と記載)
とら婚 入会日・入会契約日(書面の受領日ではない) 8日
日本仲人協会 入会日・入会契約日(書面の受領日ではない) 8日(起算点は「入会日」と記載)
結婚物語。 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 8日(起算点は「契約書面を受領した日から」と記載)
エン婚活エージェント 記載を確認できず 記載を確認できず
スマリッジ 契約書面の受領日・交付日(特商法48条と一致) 8日
naco-do 記載を確認できず 8日
結エール 入会日・入会契約日(書面の受領日ではない) 8日

※公式ページの記載をそのまま採録したものです。表記が法定と異なることは、 その事業者が法律を守っていないという意味ではありません。 クーリング・オフの権利は法律で定まっており、表記の有無や書き方によって左右されません。

起算点を「書面の受領日」と書いている社

法定と一致する書き方です。8社で確認できました。 なかでも結婚物語。は、条文形式でここまで書いています。

会員は、契約書面を受領した日から、8日間を経過するまでは、書面または電磁的記録により 会員登録に関する契約の解除(クーリングオフ)ができます。

さらに同社は、事業者が事実を告げなかった場合や威迫した場合には、 「解除ができる旨の書面を受領した日から8日」に期間が数え直されること、 解除は書面を発したときに効力が生じること(=相手に届く前に効力が発生する)、 違約金を請求できないこと、提供済みのサービス料も請求できないことまで記載しています。 これは特商法48条の内容をほぼそのまま反映した書き方です。

法定より長い日数を設けている社

ムスベルは「プラスコース(ご家族へのサポート含む)」について 14日としています。法定の8日を自主的に上回る設定です。 家族が関わる契約は本人だけの判断で完結しないため、期間を長く取るという設計だと読めます。 申出方法として電磁的記録を明示している点も、令和3年の法改正に対応しています。

起算点を「入会日」「入会契約日」と書いている社

5社は、起算点を書面の受領日ではなく入会日・契約日と表記していました。 前述のとおり、通常は契約日と書面受領日が一致するので実際の差は生じません。 ただし書面の交付が契約日より後になった場合、法律上の期間はもっと長いことになります。

大事なのは、表記より法律が優先されることです。 公式ページの書き方がどうであれ、あなたの8日間は「書面を受け取った日」から数えます。 期限が迫っているのに事業者と認識が食い違う場合は、消費生活センターに相談してください。

起算点が書かれていない社もあります

公開情報を確認できた18社のうち、起算点を読み取れなかったのは 5社でした。 うち4社はクーリング・オフ自体の記載を確認できず、 残りは申し出の窓口は明記しているものの日数・起算点の記載がないものです。

これも法律違反を意味しません。特商法が記載を義務づけているのは 概要書面と契約書面であり、ウェブサイトの「特定商取引法に基づく表記」への 記載義務とは別の話です。 記載がなくても、要件を満たす契約であればクーリング・オフの権利はあります。

とはいえ契約前にウェブで確認できるかどうかは、比較材料としては意味があります。

契約条件を一覧で見る サービス別の記載状況を一覧で見る

8日を過ぎたらどうなるのか

クーリング・オフの期間を過ぎても、いつでも中途解約できます。 こちらは特商法49条で、事業者が請求できる額に上限が定められています。 役務提供開始前なら3万円、開始後なら 提供済み役務の対価 +(2万円 または 契約残額の20% のいずれか低い額)です。

詳しくは結婚相談所を中途解約したとき、いくら返ってくるのかにまとめました。

中途解約の返金額を計算する 自分のケースで計算してみる

よくある質問

クーリング・オフの8日に、土日祝は含まれますか?

含まれます。特定商取引法の8日は暦日で数えます。営業日ではありません。なお調査したなかにはクーリング・オフを「8営業日」と表記している事業者もありました。営業日で数えると暦日より長くなるため消費者に不利にはなりませんが、法定の用語とは異なります。

書面を受け取った日が1日目ですか、翌日が1日目ですか?

受け取った日を1日目として数えます。たとえば10月1日に契約書面を受け取ったなら、10月8日までがクーリング・オフの期間です。

電話やメールでクーリング・オフできますか?

法律上は書面または電磁的記録(メール等)で行います。令和3年の法改正で電磁的記録による通知が明文化されました。効力は「発したとき」に生じるため、相手に届く前でも期限内に送れば有効です。送信・発送の記録を必ず残してください。

事業者が「もう8日過ぎている」と言ってきたら?

起算点は契約日ではなく「概要書面または契約書面を受領した日」です。書面の交付が契約日より後だった場合、あなたの8日はその受領日から数えます。認識が食い違う場合は、契約書面を受け取った日付が分かるものを用意して、お住まいの消費生活センター(消費者ホットライン 188)に相談してください。

嘘の説明をされて契約した場合はどうなりますか?

事業者がクーリング・オフに関する事項について事実を告げなかった場合や、威迫して困惑させた場合は、クーリング・オフができる旨を記載した書面を改めて受領した日から8日間、期間が数え直されます。つまり最初の8日を過ぎていても、権利が残っていることがあります。

出典:消費者庁「特定商取引法ガイド/特定継続的役務提供」/ および各社の特定商取引法に基づく表記・よくあるご質問(いずれも確認日 2026-09-03)